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2025年の首都圏中古マンション相場を分析:今売ると高く売れる?買い替えが怖い人の「査定前」判断基準

2026年にマンションの相場はどうなるのでしょうか。2025年の首都圏中古マンションは「成約件数が増え、成約価格も上がる」という一見わかりやすい相場でした。

ただ、売主が査定で失敗しやすいのは、首都圏平均だけを見て”自分も高く売れるはず”と判断してしまうことと、買い替え(住み替え)を同時に考えると資金計画がブレることです。

  • 2025年の首都圏中古マンションは、成約49,114件(前年比+31.9%)・成約価格5,200万円(+6.3%)まで上昇
  • ただし上昇の中心は東京都区部で、多摩・埼玉・千葉・神奈川は”伸びが鈍い〜下落”も出ている
  • 新規登録(売り出し)の平均価格は+25.7%と急伸しており、「売出価格の上げすぎ」に注意が必要
  • 登録から成約までの日数は、首都圏中古マンションで平均82.5日。買い替え計画は”この目安”から逆算できる
  • 「今売って高く売る」だけでなく、「買い替えが怖い」を解消するには、売り方の順番(売り先行/買い先行)を数字で決めるのが近道

このあと、東日本レインズの一次データを、首都圏の売却査定で使える判断基準に翻訳していきます。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」(https://www.reins.or.jp/

目次

2025年の首都圏中古マンション相場を振り返る

同じ「首都圏」でも、売れ方・値上がり方はエリアで大きく異なります。査定の場では、まず①首都圏平均(全体感)→②都県・エリア別(温度差)→③売出価格の動き(売れ残りリスク)の順に見ると判断がブレません。

首都圏平均:成約49,114件(+31.9%)・価格5,200万円(+6.3%)まで上昇

2025年(1〜12月)の首都圏中古マンションは、成約件数49,114件(前年比+31.9%)と大きく増え、成約㎡単価82.98万円(+7.9%)/成約価格5,200万円(+6.3%)と上昇が続きました。平均築年数は26.58年まで進み、成約の中心が”新しい物件だけ”ではないことも読み取れます。

この数字だけを見ると「今は売り時」に見えますが、次のエリア差が非常に重要です。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.2, p.6(https://www.reins.or.jp/

エリア差:都区部は上昇が加速、周辺県は”横ばい〜下落”も混在

2025年の成約データ(中古マンション)を都県・エリア別に見ると、東京都区部が上昇を牽引している一方で、埼玉・千葉・神奈川(神奈川他など)は成約単価・成約価格が前年割れも出ています。

売主目線で重要なポイントは、「首都圏平均(5,200万円)」ではなく、”自分のエリアの成約水準”に引き直すことです。

エリア㎡単価前年比成約価格前年比
東京都区部130.75万円+13.2%7,401万円+11.2%
多摩55.51万円+0.3%3,690万円-1.5%
埼玉43.19万円-1.3%2,910万円-2.2%
千葉39.84万円-1.3%2,865万円-1.6%
横浜・川崎64.72万円+1.4%4,224万円-0.4%
神奈川他42.27万円-3.9%2,866万円-4.0%

つまり、同じ2026年でも、都区部は価格の”上昇局面”、多摩は単価横ばいで価格は弱含み、周辺県は成約が前年割れのエリアもあるという”市場の分裂”が起きています。「自分はどの市場にいるか」を外すと、査定の結論(売出価格・売る順番)がズレます。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.8(https://www.reins.or.jp/

売主が注意すべき点:売出価格(新規登録)の上げ方が、成約より”かなり強い”

2025年は、成約価格が上がっている一方で、新規登録(売り出し)側の平均価格の上げ方が非常に強かったのが特徴です。

㎡単価前年比価格前年比
首都圏 新規登録95.98万円+24.7%5,557万円+25.7%
首都圏 成約82.98万円+7.9%5,200万円+6.3%

ここから言えるのは、「売主の希望(売出)価格が上がりやすい年だった」ということです。実務的には、強気に出しすぎて売れ残る物件が出やすい(特に”比較されやすい”築年帯・間取り)一方、適正な根拠で値付けできれば買い手に選ばれやすくなるという2点を意味します。

※売出価格と成約価格は、母集団(物件構成)が同一ではないため「値引き率」を単純計算できません。ここでは”伸び率の差”を売主判断に使うのがポイントです。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.2, p.6, p.8(https://www.reins.or.jp/

登録から成約まで:中古マンションは平均82.5日。買い替え計画は”この日数”を起点にする

買い替えが怖い最大の理由は、「売れるまでの期間が読めない」ことです。東日本レインズの集計では、2025年の登録から成約に至る日数は、首都圏の中古マンションで平均82.5日(前年比-3.3%)でした。

もちろん平均なので、物件力・価格設定・販売戦略で前後しますが、査定フェーズではまず売却〜成約を概ね3か月前後の設計から入り、そこから「安全側のバッファ」をどれくらい取るかを考えると、買い替え不安が一気に現実的になります。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.9(https://www.reins.or.jp/

1億円超の成約が「首都圏全体の1割超」:高額帯の動きは”都区部の査定”に直結

2025年は、1億円超の成約件数が5,063件(10.3%)となり、首都圏全体の1割以上を占めています。都区部で売却を検討している場合、買い手は「住宅ローン上限」ではなく、資産性(立地・管理・希少性)で選別しやすくなります。このゾーンは”高く出せば売れる”ではなく、根拠がある物件だけが強いので、査定の作り込みが重要です。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.2, p.10(https://www.reins.or.jp/

査定で失敗しない実務チェックリストと判断基準

ここからは、同じデータを「売主の行動」に落とします。買い替えが怖い人ほど、査定前に①売出価格の作り方/②売る順番の決め方/③資金の安全余力をセットで固めると失敗が減ります。

査定でまず作るべき「3つの価格」:高く売るための強気価格、売り切るための現実価格、買い替えを守る安全価格

査定で一番もったいないのは、「査定額=正解の価格」と思ってしまうことです。2025年のように売出価格が上がりやすい年は特に、”価格を1本に決め打ち”すると買い替えリスクが跳ねます。価格は、次の3本で持つと判断がブレません。

  1. 強気価格(最大値狙い):売れるなら一番高い。ただし販売期間が伸びやすい
  2. 現実価格(成約しやすい中央値):近い成約事例に寄せ、最も再現性が高い
  3. 安全価格(買い替え防衛ライン):想定より販売期間が伸びた場合も資金が詰まらない価格

この3本があると、買い替えの順番(売り先行/買い先行)も”感情”ではなく”設計”で決められます。2025年は登録〜成約が平均82.5日という目安があるため、販売期間の想定に使いやすい年でした。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.9(https://www.reins.or.jp/

「今売ると高く売れる?」の答え:首都圏平均ではなく”あなたのエリアの2025年の実績”で判定する

2025年は首都圏平均で価格上昇でしたが、実務では次の分岐になります。東京都区部で売る場合は上昇が強く相場は追い風ですが(売出価格の上げすぎに注意)、多摩で売る場合は単価横ばい・価格は弱含みで売り急がない設計が必要です。埼玉・千葉・神奈川の一部で売る場合は成約単価・価格が前年割れのエリアもあるため、”相場より高く売る”には根拠が必須となります。

つまり、「今売れば高い」は都区部では成立しやすい一方、周辺では“売り方次第”に変わります。査定では必ず、同マンション内(同じ棟・同じ向き・近い階)や近隣の競合マンション(築年・駅距離・管理水準が近い)の成約事例に落として、エリアの数字を”自分の物件に翻訳”してください。「首都圏平均5,200万円」を自宅に当てはめるのが、一番危険です。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.8(https://www.reins.or.jp/

買い替えが怖い人の順番設計:売り先行/買い先行を”市場の温度差”で決める

買い替え不安は、「売れなかったらどうしよう」と「次が高くて買えなかったらどうしよう」がセットで来ます。ここで効くのが、2025年データに出ているエリアごとの温度差です。

たとえば(あくまで傾向として)、都区部→都区部の住み替えは売る側も買う側も強く資金は大きく動きますが同じ土俵で戦います。都区部で売って多摩・周辺県で買う場合は、売却側の上昇が強く購入側の伸びが弱い(あるいは下落)エリアがあるため資金的に組みやすいケースがあります。周辺県で売って都区部で買う場合は、売却側が伸びにくい一方購入側が強いため、資金計画の難易度が上がりやすいです。

この”温度差”を踏まえると、順番の考え方は以下のようになります。

売り先行が向くケース(買い替え不安を小さくしやすい)

  • 売却側の相場が読みづらい(前年割れエリア、競合が多い等)
  • 住み替え先を広く検討できる(エリア・学区・沿線に余地がある)

買い先行が向くケース(住み替え先の確保を優先)

  • 住み替え先の条件が厳格(学区・駅距離・広さ等)で、先に押さえたい
  • 売却は”安全価格”でも資金が詰まらない設計ができる

ポイントは、どちらが正解かではなく、3本の価格(強気・現実・安全)を作ってから順番を決めることです。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.8(https://www.reins.or.jp/

売却査定前チェックリスト:これを揃えると「高く・安全に」売りやすくなる

査定の精度は、物件そのものだけでなく「情報の揃い方」で変わります。特に築年が進んだ物件が増えている昨今の相場では、管理・修繕の情報が価格を左右しやすくなります。

査定前に揃えるもの(最低限)

  • 管理費・修繕積立金、直近の総会資料、長期修繕計画(ある場合)
  • 専有部のリフォーム履歴(時期・内容・保証の有無)
  • 近隣の売出中競合(同マンション内、駅近の類似マンション)
  • 住み替え希望時期(いつまでに現金化したいか/いつ住み替えたいか)

これが揃うと、査定が「相場の説明」ではなく、あなたの物件の”勝ち筋の設計”になります。首都圏の成約平均築年数は26.58年と経年化が進んでおり、”管理・修繕”の読みが以前より重要になっています。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.6(https://www.reins.or.jp/

よくある誤解:「やりがち」な落とし穴

2025年の数字は強いので、売主が強気になりやすい年でした。ここで起きる誤解を押さえておきましょう。

  • 誤解1:相場が上がっている=高く出せば売れる
  • 誤解2:首都圏平均5,200万円が自分にも当てはまる
  • 誤解3:売出価格が上がっている=自分の売出も同じだけ上げてよい
  • 誤解4:買い替えが怖いから、売却は後回しにしたほうが安全

実際は、エリア差が大きく、売出価格の上げ方も強い年です。だからこそ、成約事例に根拠を置き、3本の価格で順番まで設計するのが、2026年型の”安全な売却”です。

引用:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」p.2, p.6, p.8(https://www.reins.or.jp/

参考・引用元一覧

  • 公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)件数(前年比)成約動向(ベクトル表)」(2026年1月20日)(https://www.reins.or.jp/

まとめ

2025年の首都圏中古マンションは、成約件数が大きく増え、価格も上昇しました。一方で、査定・売却実務で見るべきポイントは「首都圏平均の上昇」ではなく、エリアごとの温度差と、売出価格の上げすぎが起きやすい構造です。

買い替えが怖い人は、強気・現実・安全の3本の価格を作り、登録〜成約の目安(日数)からスケジュールを逆算し、エリア差を踏まえて売り先行/買い先行を選ぶ——この順で整理すると、「今売るべきか」「買い替えが成立するか」が、感覚ではなく数字で判断できるようになります。

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